2010年01月01日(Fri)
■ あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。
2010年、みなさまに豊かな祝福がありますように。
■ 年間聖句:1コリント 14:1 愛を追い求めなさい。霊的な賜物、特に預言するための賜物を熱心に求めなさい。
新年がはじまりました。今年がどのような年になるのか、見当もつきませんが、けれど、その中で見えるのは、やはり、育児を通して、子供に、子供の母親に、たくさん接する機会が与えられるのだろうな、ということです。
人と接するとき、昨年、わたしはどのような心だっただろうか。あまりにも、周りは優秀な人がそろいすぎてて、とても太刀打ちできない。それで、ちょっとひがんでいたかもしれません。神様はどう見るか、というのを置き去りにして、自分の価値観を中心に高慢であったかもしれません。さらに、日常のなかで、子供達の要求に、応えきれず、いろいろなことがおろそかであったこともあります。
去年、一番、育児をするうえで悩んだのは、「愛するというのはどういうことなのだろうか?」ということでした。可愛がるとも違う。甘やかすとも違う。愛するってどういうこと?そんなことを悩むなんて、信じられない、という人もいるかもしれません。「親が子を愛するのは当たり前のことじゃないか」。でも、わたしは、「愛する」ということがどういうことかさっぱりわからなくなってしまい、かなり混乱しつつ、ひがみつつあったと思います。
もう、自分のうちに「愛」がないことははっきりとわかりました。自分が子供や隣人を愛するのは、どだい、無理だということがわかりました。だから、自分のうちをからっぽにして、神様に愛を注ぎこんでもらいたい。本当に願います。自分に愛がないのはわかった、けれど、聖書には「愛を追い求めなさい」って書いてある。愛を、追い求めていいんですね。これは希望です。
そしてまた、「霊的な賜物、特に預言するための賜物を熱心に求めなさい」。預言というのは、簡単に言うと、神様をわかりやすく人に伝えることです。それは、聖霊の助けなしには、とうてい無理です。そして、今のわたしにも預言するというのは、無理です。けれど、聖書には、それを「熱心に求めなさい」と書いている。これも希望です。
まったく、できないことだらけで、どうしたらいいのかわからないけれど、愛を、霊的な賜物を、また、預言するための賜物を、「熱心に求め」ることを心がける年にしたいです。
2010年01月04日(Mon)
■ 年賀状キャンペーン
今日、twitterを見ていたら、こんな情報が流れてきた。
そうそう、年賀状の番号末尾が1か4だったら、とっておこう。2月いっぱい、TOHOシネマズで映画が千円で見られるよ。
- [Twitter / shino: RT @nakano: RT @ank: RT @h ...] http://twitter.com/freedomcat/status/7363270718
ホームページを確認したところ、1月9日(土)~2月28日(日)の期間中、1000円で映画が見られるらしい。
同じようなキャンペーンをやっているところがないかとちょっと調べてみたら、神戸ベイシェラトン ホテル&タワーズ - 公式ホームページ - 年賀状お年玉キャンペーンというのもあった。
これらは、郵便局が発行している年賀状のくじ番号を利用したものなのだけど、この仕組みはちょっとおもしろい。まるで、twitterのAPIを利用してるアプリやウェブサービスのような感覚。この場合、twitter(のAPI)的なものは年賀状のくじ番号で、郵便局とは関係なくキャンペーンを張る企業がtwitterのウェブサービスみたいなもの。
年賀状のくじ番号を利用して、こんな風に第三企業がいろんなキャンペーンをするところには、もっと、いろんな可能性がるような気がする。
2010年01月05日(Tue)
■ twitterの発言をまとめるTogetterを使い始めました
まえまえから、ある特定のトピックに関する、twitterの発言をまとめてログとして保存したいと思っていたのですが、Togetterというサービスがそれにとても適しているので、利用することにしました。
わたしのTogetterのリストはこちらです。
リストは、3種類の公開/編集モードが選べます。
- 非公開
- そのリストはログインした状態でリスト作成者しか見えません
- 公開
- リストはログインしてない人でも見ることができますが、編集はリスト作成者しかできません
- 誰でも編集
- リストはログインしてない人でも見ることができます。編集はTogetterにログインした人なら誰でも参加できます
リストには、自分の発言以外、followしているしてないを問わず、twitterでprivateにしてない人のつぶやきはどんどん加えられます。
「誰でも編集」モードにして公開すると、ちょっとしたWikiとも言えると思います。
2010年01月06日(Wed)
■ Google 翻訳者ツールキット
この前、塚本さんに教えてもらったGoogleの翻訳向けサービス。
まだちゃんと使いこなせていないのだけれど、Google 翻訳とは違って、ひとつのドキュメントごと、翻訳できるのがいい。もちろん、最初の翻訳結果はめためたな日本語になっているけれど、それでも、無いよりは、ドキュメントの流れがおいやすくなる。
対応しているのは、次のファイル。
- AdWords Editor Archive (.aea)
- HTML(.html)
- Microsoft Word(.doc)
- OpenDocument テキスト(.odt)
- テキスト形式(.txt)
- リッチ テキスト(.rtf)
- SubRip (.srt)
- SubViewer (.sub)
PDFが対応していないのだけれど、これは次の変換サービスを使って、Wordやテキスト形式に変換させれば、OK.
あと、urlやWikipediaのページを指定して、翻訳できる。(今までも、Google 翻訳でできたけれど、ツールキットは、そのページを自分のリポジトリに保存できるのがいい)。
2010年01月07日(Thu)
■ ナラティビティとWiki
yomoyomoさんの日記経由で知ったさやわか × ばるぼら~対談:2000年代におけるインターネットの話 【後編】 - WEBスナイパーに、興味深いことが書いてあった。
つい先日、twitterのログを拾い集めてまとめるTogetterをはじめたことを日記に書いた時に、「これって一種のWikiだと思う」ということを書いたのだけど、さらにそれを深める考察がさわやかさんという方がしてらした。
さやわか:サービスの中では、おそらくいま一番注目されているものの一つであるTwitterとかも、僕はゼロ年代後半の個人による編集能力の拡大という視点で語れるんじゃないのかなと思ってるんですけどね。
ばるぼら:最近、まとめるサイトができたじゃないですか。
さやわか:「Togetter」とかね。あんなのがまさにそうだと思うんです。Twitterでは文脈をユーザーが個別に作り出さないといけないという需要があるからこそ、ああいうサービスが登場するわけですよね。ユーザー同士が文脈を作ると言えばWikiなんかは古くからあるけど、個人がサービス上でどう面白いことをやろうかというムードになってないゼロ年代の前半にはなかなか根付かなかった。でも今なら成り立つんですよね。みんな違和感なくWikiを編集するようになっている。たとえばゲームの攻略サイトとかは当たり前のようにWikiで作られるようになりましたよね。炎上なんかのまとめサイトも、昔は誰か一人がまとめて他の人がありがたがっていたのが、今はWikiになっている。
[さやわか × ばるぼら~対談:2000年代におけるインターネットの話 【後編】より引用]
ゼロ年代前半に根付かなかったけれど、いまWikiが根付くのはゼロ年代後半の編集能力の拡大という視点があるのか。
ここで初めて「ナラビリティ」という言葉を知ったんだけど、narrative(物語)の活用のひとつみたい。で、この対談でおもしろいなと思ったのは、「ユーザー同士が文脈を作ると言えばWikiなんかは古くからあるけど」と、ナラビリティのツールとしてWikiを定義づけているところだと思う。
さやわか:著作権に対する意識が軽くなったのと同時に起こっていることかもしれないですが、他人が書いたものと自分が書いたものが一緒くたになってしまうということに対する意識も軽くなっているんですよね。集合知というよりは、自分が書いた部分は他人に差し出すし、他人が書いた部分は勝手に改変していいんだみたいな野蛮さ。
[さやわか × ばるぼら~対談:2000年代におけるインターネットの話 【後編】より引用]
ばるぼら:(略)そういう、データベースに単純には収録・格納できないデータ、文脈みたいなものを、いかに捉えるか、人に見える形にしていくかというのは、近年の方向性のような気がします。
[さやわか × ばるぼら~対談:2000年代におけるインターネットの話 【後編】より引用]
これって、tumblrだと思うな。tumblrがWiki的だとわたしはひとりで言い張っているのだけれど、もしかしたら、ナラビリティをキーワードにつなげられるかなぁ。
と、もやもやと考えるままに、とりあえず、メモ。
2010年01月10日(Sun)
■ 『このコンピュータ書がすごい! 2010年版』へ行ってきました。
昨年に引き続き、2009年に発刊されたコンピュータ書を、Rubyの会会長の高橋さんが、2時間、書影メソッドを使ってマシンガントークで紹介しまくるトークイベントに行ってきました。書影メソッドで検索してみたらちゃんとした説明がなかったのですが、通常、高橋メソッドで、スライドで行う部分を、実物の本に置き換えたプレゼン手法です。
このイベントの見所は、次のような感じです。
- 一年間のコンピュータ業界の流行が見渡せる
- 今回は150-160冊の書籍が紹介
- 自分が興味なかった分野がどのくらい幅広いかがよくわかる
- 高橋会長の一分間に二冊以上、本を紹介するマシンガントーク
- かつ、内容が的確。どういう人が、どういう目的で読むとよいという読みどころがばしっと示される。
- 「この本はよく読んでないのでわかりません」が三冊くらいしかなかった。
- 今年は最前列で角谷さんが写真を激写しまくっているパフォーマンスをしているのがライブ感あふれてた
紹介された書籍リストなどはそのうちあがってくると思うので、個人的な感想を。
- 高橋会長のプレゼン力もすばらしいが、それだけの書籍の現物を揃える書店スタッフさんの力量がすごい
- コンピュータ書担当のオサダさん、テラカワユス。7月のRuby会議のときにご挨拶したのですが、覚えてくださっていて感激。
- ひとりの女性がマインドマップでメモをとっていらしたのが気になった。
- 今回はiPhone本クラスタ、twitter本クラスタの充実ぶりが異様。
- けれど、地味にデバッグ系の本も健闘していた。
- Wiki本も、『パターン、Wiki、XP』と『ウィキペディアレボリューション』の良書が二冊出てた。
- 両方持っているのだけれど、『ウィキペディアレボリューション』は積ん読状態。早く読まなければ。
- 4月は、学校や新入社員向けの研修などで使われるのか、結城浩さんのJava本の売り上げが伸びるらしい。
- 結城さんは常々、読者がわかりやすいことを念頭に書かれているので、見事な成功だと思った。
- 11月くらいで集中力が切れた。その後は残像で、高橋会長が『できるExcel』をかざしていたのが脳裏に残っている
- 『できるExcel』本はじつはあなどれないと思う。わたしが仕事していたころ、私物本をたくさん職場に置いてたけれど、一番貸出率が高かったのが、じつは『できるExcel』だった。
- ポメラで気になる本をメモしておいた
- あとで書く
- 終わってから、気になっていた『プレゼンテーションZEN』買った。
- 打ち上げに紛れ込む。
わたしが興味あるのは、コンピュータ書のなかでも、コンピュータ文化系(もう絶版だけれど、『伽藍とバザール』とか『オープンソースの成功』とか、今出ている『パターン、Wiki、XP』など)の本なのだというのが確認できた。コミュニティとか、コラボレーションや協働あたりがテーマなのかなぁ。すると、若干、いわゆるコンピュータ書と異なってくるのかも。聞き終わってから、自分のコンピュータに対する立ち位置がよくわからなくなってしまった、というところもあった。
あと、tumblr本というのがまだ出てないんですよね。出ないかなー。うーん。切り口はいくつかあると思うけれど、著作権などの問題が強く絡むので、難しいのかな。
2010年01月18日(Mon)
■ 『図書館ねこデューイ』を読みました。
図書館ねこ デューイ ―町を幸せにしたトラねこの物語
早川書房
¥ 1,600
この本を知ったのは、購読しているカレントアウェアネス・ポータル | 国立国会図書館に、最近、よく読まれた記事のリストが出てきて、その中にあったE574 - 図書館ネコ「デューイ」,その生涯を終える(米国) | カレントアウェアネス・ポータルという記事がきっかけでした。
猫は飼ったことがないけど、猫好き(たださんちのグスタフと、ちゃとらとはちわれは更新されたら欠かさずチェックしてますよ)。図書館もカレントアウェアネス・ポータルを購読するくらいは好き。それに、実際、月に1~2回は図書館通ってます。猫も図書館も好きだし、これは読むしか、と、図書館で借りてきました。
この本は、アイオワ州スペンサーという地域で、図書館長をしていたシングルマザーのヴィッキー・マイロンさんが、返却ポストに捨てられた子猫を拾うところから始まり、猫が死ぬまでの間の出来事を物語るメモリアルな本です。図書館ねこデューイ自身については、直接、本を読んで、猫好きな方は、ぜひ、にやにやしたり、ほろほろと涙してください。本当に、一匹の猫と人の親しい交わりが、ユーモラスに綴られてて、心がふんわりあたたかくなります。
それ以外の、読みどころを、かいつまんでみます。
図書館長という立場から、図書館の理想の在り方を示し、そのなかで図書館猫というポジショニングを行い、実践した書とも言えます。彼女の理想の図書館は次のようなものです。
りっぱな図書館は大きかったり美しかったりする必要はない。最高の設備とか、非常に有能なスタッフとか、最高の利用者は必要ない。りっぱな図書館は必要なものを与えてくれる。地域社会の生活にすっかり溶けこんでいるので、かけがえのない存在になっている。いつもそこにあるので、誰も気づかないのがりっぱな図書館だ。そしてみんなが必要とするものを常に与えてくれる。
[p121 『図書館ねこデューイより引用]
またシングルマザーの立場から一人で娘を育て上げたワーキングマザーの心境もあります。それは詩で書かれているのですが、特に最後の節にわたしは共感を抱きました。育児をしている最中の、親本人って、たとえヴィッキーさんほど過酷な状況でないとしても、「育てるあいだわたしは混乱していた」という状況にあるんじゃないかなぁ、と、思う。
ジョディを育てるあいだわたしは混乱していた
だけどジョディがころぶと、母さんが支えてくれた
ありがとう、母さん、なによりも
わたしの娘を導いてくれて
[p277 『図書館ねこデューイ』より引用]
さらに、スペンサーという地域の住人として、その土地に暮らし、働き、生きるという誇りもあります。著者も伝聞で聞いている話のようですが、スペンサーには有名な大火事があったそうです。その火事により、多くの商店が焼け、膨大な被害額になりました。原因は一人の男の子の過失です。けれど、町の人々は、知っている人もいたかもしれないけれど、誰がやったのか、男の子の名前は秘密にしました。誰かを非難することをやめよう。そして、目の前の問題を解決するために一致団結しようと町の人々は決め、町を誰もあきらめず、放ったらかしにせず、むしろ、いっしょに暮らし、仕事をし、生き残ることを選んだそうです。スペンサーの人々はそれを「進歩的」と言うそうです。
スペンサーの人間に町についてきけば、「進歩的」だと答えるだろう。それがわたしたちの呪文だ。進歩的とはどういう意味かとたずねれば、こう答えるはずだ。「公園がある。ボランティアをしている。常に改善しようと努力している」
[p68 『図書館ねこデューイ』より引用]
でも、たぶん、この本の本当の良さは、一人の女性が人間として生きるとき、もっとも大切なことは何かというヴィジョンを示していることだと思いました。
居場所をみつける。自分の持っているものに満足して幸せを感じる。すべての人によくしてあげる。いい人生を送る。物質的にではなく、愛のある人生という意味だ。ただし愛は決して予想することができない。
(略)
いちばん大切なのは、あなたを抱きあげ、きつく抱きしめ、大丈夫だといってくれる人がいることなのだ。
[p316-8 『図書館ねこデューイ』より引用]
2010年01月20日(Wed)
■ 『サイバービア』(カウンタカルチャからハイテクヒッピーの系譜)
サイバービア 〜電脳郊外が“あなた”を変える
日本放送出版協会
¥ 1,680
この本は、1960年代のカウンタカルチャの文化や、メディア論が、現在のウェブにどんな痕跡を残しているのかを知るにはとても良い本だと思う。カウンタカルチャからハイテクヒッピーの系譜、と、言っていいと思う。(ただ、わたしが抱いてる疑問-ヒッピーたちの失敗をどうウェブは克服していくのか-にはあまり答えてはくれてない)。
つまり、カウンタカルチャのヒッピーたちはコミューン(共同体)を理想としてそのような暮らしをしようとしたが、その流れが、コンピュータ文化に流れ込んでるよ、ということがわかった。ヒッピーたちは、都市部を離れて郊外に、自分たちの内に向いた共同体を作り、コミューンを形成した時期があった。このことを踏まえないと、電脳郊外の意味はわからないだろう。多くのヒッピーたちは、結局、郊外で独立したコミューンを維持することに失敗したり疲れたりして、都市部に戻ってきた。そうしたヒッピーたちが、次にコミューンを形成したがウェブのネットワークだ。だから、電脳郊外というのは、ヒッピーたちのサイバー上のコミューンと言える。
また、ホール・アース・カタログの意義の分析が良い。ホール・アース・カタログが、ノーバート・ウィーナーの『サイバネティックス』に影響を受けていることがわかった。
ヒッピーたちのコミューンや、TWECに、ウィーナーの『サイバネティックス』が多大な影響を与えている。これは、フィードバックとフィードバックループをひとつのシステムとして捉えると、自己生成的にエラーは修正されて、組織やコミュニティは、前進する……という理解でいいのだろうか。ウィーナー自身は数学者で、この考えは、戦争に使う戦闘機の砲撃精度を高めるために考えたらしい。
ハイテクヒッピーは、本書の中では、「電子(エレクトロ)ヒッピー」「テクノロジーおたく」という言葉で表現されている。
とりあえず、この本で取り上げられていたカウンタカルチャからハイテクヒッピー系の文献を記す。これはあくまで個人的な覚え書きです。(書籍の巻末には、下にあげたリストとはまったく別に「主な参考文献と推薦図書」というリストがある)。
- 1948年『サイバネティックス 動物と機械における制御と通信』
- 「同書は数式ばかりが並び、素人にはまったく意味不明だった。この本をたまたま手に取った人は、気の触れた科学者が社会について想像力の限りを尽くして書いたものという印象を受けた。」(p.39)
- 「ブランドの妻ロイスが忙しくカタログを作っている横で、ブロックマンとブランド本人は、ブロックマンによると、一緒に座って食い入るようにノーバート・ウィーナーの『サイバネティックス』を読みながら下線を引いていたそうだ。」(p.61)
- 『人間機械論 人間の人間的な利用』
- 『サイバネティックス』より「やや読みやすい続編」(p.39)
- 「ウィーナーはサイバネティックスという彼のアイディアを少しずつ明らかにしようとした。」
- 1962年『カッコーの巣の上で』
- TWECのスチュアート・ブランドがいっしょに過ごしたことがあるカウンタカルチャの伝説的な人 (p.59)
- 1962年『グーテンベルグの銀河系』
- 1964年『メディア論 人間拡張の諸相』
- 「メディアはメッセージである」
- 「通信メディアを理解するうえで本当に重要となるのは、伝達される内容ではなく、新たなメディアが社会のイメージを変え、その発展を加速させることだと主張したのだ。」(p.74)
- 「地球村」(これは書名ではない。マクルーハンの思想)
- 「相互理解と相互責任に満ちた新たな時代が到来するかもしれない」(p.76)
- 1968年『ホール・アース・カタログ』
- スチュアート・ブランドによる「最新の電気製品から屋外用の娯楽品まで、都市を離れてコミューンで暮らす人々にとって役に立ちそうなあらゆるものに関する記事が雑多に並」ぶカタログ
- 「ノーバート・ウィーナーが考えた、情報とフィードバックが自由におこなわれるシステムそのもの」(p.61)
- 1968年12月ハイパーテクスト/コンピュータとマウスの組み合わせを初公開したデモンストレーション
- ダグラス・エンゲルバート
- ブラントは、デモンストレーションの撮影をするビデオカメラを担当(p.82)
- 1969年ARPANET(銀河系間ネットワーク)
- アメリカ国防総省国防高等研究事業国(DARPA)が作った世界ではじめてコンピュータが連結したネットワーク
- 1981年 「IBMが個人用(パーソナル)コンピュータの大量生産を開始」(p.100)
- 1983年『ホール・アース・ソフトウェア・カタログ』
- TWECの後続誌。ブランド
- 1987年『メディアラボ メディアの未来を創造する超・頭脳集団の挑戦』
- ブランド著 MITと通信テクノロジーとの関わりの歴史。(p.105)
- 1993年『ワイアード』(雑誌)
- TWECの編集者の一人、ケヴィン・ケリーがサンフランシスコで発刊した雑誌 (p.105)
- 1995年『「複雑系」を超えて システムを永久進化させる9つの法則』
- ケヴィン・ケリー著 「ネットワーク化された世界で経営をつづけるとしたら、コントロールするのをやめ、人々が自分たちで組織を作っていくのに任せるしかない、と示唆している」(p.106)
- 2007年『読んでいない本について堂々と語る方法』
- 「本そのものよりも、こうした本を文学という「システム」にまとめているあまたの結びつきのほうが重要」(p.94)
2010年01月23日(Sat)
■ 立石有美展のDMがKajimaから届きました。
立石さんの個展は2010年1月25日(月)~2月13日(土)。場所はGallery Bar Kajima。
立石さんは寒さが苦手と言うので、では冬に個展をお願いしようと、ちょっと意地悪な提案をした。先日、バーに立ち寄り、毎日「カジマのバカヤロー」と毒づきながら筆を重ねているとの報告。その顔からは健康な笑みがこぼれ落ちている。昨年は苦手な寒さから逃げていたから寒さを感じたのだろうが、今年は絵と寒さと二ついっぺんに闘わなくてはならないから、そりゃ大変だろうし、健康になってしまうのだろう。どうやら人は毒づく相手が居て初めて幸せになるらしい。ちょっとあたたかな冬になればいいな。
[Kajimaより引用]
2010年01月27日(Wed)
■ デミング博士の新経営システム論
デミング博士の新経営システム論―産業・行政・教育のために
NTT出版
¥ 2,039
本書を手に取るまで
アジャイルという開発手法がプログラミング業界で注目を集めている。この方法論についてはいくつか本がでているらしいのだが、「パターン、Wiki、XP」で、WikiとXPの共通点が解明された。わたしの興味ある分野はWikiなのだが、XPやアジャイルについて学ぶことも、Wikiにとって遠からずということらしい。
そして、オブジェクト倶楽部で1/15にジム・コプリエン氏を招いた講演会が行われた。わたしはそれには出席しなかったのだけれど、ちょうど良い機会だと思い、ジム・コプリエン氏について調べた。(ジム・コプリエン氏はC++やオブジェクト指向のプログラミングのエキスパートで、パターンランゲージにも深く関与している)。
そこで、ひとつの新しい単語と出会った。「リーン」。じつはリーンについてはまだよくわかっていない。ただ、リーンを調べると、それはトヨタ開発方式がもとになった「何か」であることがわかった。さらにトヨタ開発方式はW.E.デミングという人が大きな影響を与えていることがわかった。
そのことについてtwitterでつぶやいていたところ、オブジェクト指向やアジャイルについて造詣の深いkdmsnrさんから一言「デミング重要」というつぶやきがやってきた。
XP、アジャイルという開発工程プロセスに重要ならば、それはもしかしたらWikiのプロセスにも重要なのかもしれない。そう思い、「デミング博士の新経営システム論」を手にとった次第である。
本書の内容
デミング博士は主に統計が専門なのだが、そのアプローチは従来の統計の印象からはほど遠い。人間がいきいきとするための統計の活用方法を徹底して考えている。統計はともすればひとつの目標となり、その目標は人間を束縛し従属させる危険性があるものだが、デミング博士はその危険性を指摘し、その上で、人間がいきいきとした生活を送れるための統計の利用の仕方を提案している。本書はそのような本である。
そして、デミング博士は人間をいきいきと活動させるために、システムという概念を重視している。デミング博士の考えるシステムとは、まず、目的があり、その目的を果たすためにシステムがあり、システムは人間の肢体のようにさまざまなパーツが相互依存しあい構成され、かつそれを理解するためには外部の視点が不可欠であると定義されている。
また、いきいきとした活動は、変動や変革がつきものであり、変動を経て、よりよい方向に向かうには、根源に理論がなければならない。理論があってはじめて方向付けができ、情報は知識として活用される。(p.121)これを、デミング博士は「深淵なる知識のシステム」と名付けている。
そうしたことを理解したうえで、はじめて統計が役に立つ。つまり、理論があり、システムが動く。システムは絶えず変革にさらされる。理論がなければ見直し作業は生まれない。この時、データによる予測が必要である。デミング博士の統計はこの時に活かされる。
本書からwikiへのフィードバック
本書を読んで、wikiへのフィードバックを考えてみた。
よくwikiがうまく活用されないという話題があがる。個人でたてたwikiは閑散とし、朽ちてゆく。そのようになってしまうのは、デミング博士のシステム定義から考えられるのは、そのwikiシステムの目的がはっきりしていないからだろう。wikiを作るときには、目的をもとう。目的を持ったwikiはいきいきとするだろう。
またそのような目的(理論)を持ったwikiは見直し作業が発生する。断片的な情報ではなく、理論に基づいた予測によって見直しを行おう。それにより、wikiはより良い方向へと進化する。
追記
かくたに (2010年01月27日(Wed) 18:25) XP → アジャイル -> リーン → デミング というルートだと、途中に日本語で読める一冊として『リーン開発の本質』があります。 http://www.amazon.co.jp/dp/482228350X/
こちらの本もチェックします。情報ありがとうございます!
■ ねぇ、梅の花が満開で、空には月がかかっているよ。
きっと、あそこから猫が地球をながめているのよ。
■ 生活記録ノート
生活ノート - shinoのときどき日記(2009-05-25)で、スケジュール手帳の使い方を説明したのですが、最近、さらに使い方が定まってきたところがあるので、紹介します。
生活記録ノートの目的
- スケジュール管理
- 家計簿(当座帳)
- メモ
ノートの外観
- 生活ノートは、A5のリングノートを利用。
- 一冊、ノートは90枚
- 使う期間は3ヶ月
スケジュールページ
- 上下項目
- 日曜始まり土曜まで
- 一日4行
- 左項目
- 当日の予定
- こども1の持ち物
- こども2の持ち物
- 母の予定
- 献立
- 家計簿
インデックス
- 週ごとにインデックスをつけます
- インデックスは100均で売っている保護フィルム付タックシールを利用
- インデックスには「○月○日から○月○日」とふる
- インデックスは5枚おきにつけます
- 最初の見開き一ページはスケジュールページです
- 残りの8ページは1日1ページ、その日に購入したもののレシートを貼ります
- レシートのない支出は手書きで書いておきます
家計簿機能
- レシートを該当日のページに貼ります
- 該当日の支出合計、収入合計をスケジュールページの家計簿欄に記します
- 余裕があればお財布の中身の現金あわせをします
家計簿欄
- 一行目は、収入金額(ATMなどからおろしてきた金額)を記します
- 二行目は、支出金額を記します
- 三行目は、その日の最後の財布の所持金を記します
- 四行目は、「前日の所持金+収入金額-支出金額-所持金」の額を書きます。
- ここは「0」が理想ですが、もし、マイナスやプラスがあったら、記憶にない収入や支出があったということです。
- もし、プラマイがでたらそれは「不明金」という扱いにします
家計簿について
家計簿は、婦人之友社の「家計簿2010」で最終的にはまとめます。生活ノートで家計簿を管理するのは「当座帳」の役割です。
2010年01月30日(Sat)
■ 第八回Wikiばな打ち合わせ
塚本さんと青月にじむさんと、第八回Wikiばなの打ち合わせをしました。場所はルノアール 新宿区役所横店です。(ここは以前、貸し会議室をWikiばなで利用したことがあります。が、立地はあまりよくありません。だから、30分ほど喫茶店難民と化して歩き回ったあげくに、最後に入ることができました。お店に入っちゃえば、あまり環境は気にしないですむのですが)。
もうちょっとふみふみして固めたら、Wikiばなのページに情報を掲載したり、MLに流したりしようと思います。(1~2週間くらいを見ています)。みなさまよろしくお願いします。
■ yomoyomoさん迎撃オフ
Wikiばなの打ち合わせ後は、新宿のスンガリーというロシア料理屋さんで、yomoyomoさん迎撃オフをしてきました。料理おいしかったです。焼きピロシキはヘルシーな感じでわたしは気に入りました。
先日、生活記録ノートのことを日記に書いたのを見てくれた、たつをさんにB6のノートをもらいました。ツイテル!(アナログなノート、大好きです。何に使おう。使い道を考えるとわくわくします)。ありがとうございます。