2009年06月08日(Mon)
■ "自治体をHackせよ。"と"リテラシ+学問"の記事にコメントをいただいた。
地方公務員の方から、日記宛に、コメントが来ましたので、掲載します。
はじめまして。
大学で生涯学習を学び、現在地方公務員(システム担当課)という者として、
今回の記事に感銘を受けました。
私的な雑感になりますが、4点ほど記させていただきます。
(1)
実は、「社会教育法」の他にも、「生涯学習の振興のための施策の
推進体制等の整備に関する法律」(生涯学習振興法ということも)
があります。
※ただし、
「社会教育法」:社会教育の発展に行政が積極的にサポートするように!
「生涯学習振興法」:生涯学習?やりたい奴が勝手にやればいいんじゃね?
というニュアンスが込められておりますので、
教育学者(特に社会教育は左派的な運動と関連が深い)からは
「生涯学習振興法」は目の敵にされています。
(2)
教育学で「リテラシー」というと、個人的には「識字」
(⇒以下人権問題、部落問題などに続く)という印象があります。
教育(によって読み書きを獲得する)=社会化(社会に組み込まれる)
という考え方がありますので、
> リテラシを語る際、「社会」を外すことができなさそう
という傾向はでてくると思います。
(リテラシが社会学に繋がる所以でしょうか)
(3)
高等教育での「情報」課程や、小中学校での「携帯電話対策」など、
教育学自体、「(情報)リテラシー」という分野をきっちりと
体系立てて捉え切れていないような印象があります。
何より、学校の先生・教育学者ともに、ITの動向に関して疎い傾向
(これも個人的な印象なので、ソース等お示しできませんが)
があるから、何が問題なのか認識できない⇒研究対象となり難い
ように感じます。
(4)
・行政の間では、「協同」というキーワードが流行っておりますので、
地域に対して還元するしないを問わず、生涯学習の部署よりも、
(スライドのP27にもあるように)コミュニティ関連の部署に
話をしてみることをオススメします。
(「学習したい」という意欲を持つ市民と、
「学習したい人は歓迎」な団体を結びつける、
ということも行政の重要な役割として認識され始めています)
大雑把にまとめますと、
「場所」について=生涯学習関連の部署へ相談
「活動」について=コミュニティ関連の部署へ相談
と言えるかと思います。
本来は自分のブログ等でトラバ送れればよかったのですが、
あいにくそのようなものを持ち合わせておりませんので、
コメントにて長文・乱文を失礼いたします。
[pogepogeさんの"行政をHackせよ。"と"リテラシ+学会"へのコメントより引用]
まず、ごめんなさい。ここのページは、blogじゃなくて、日記システムなので、一日に書いた記事すべてがひとつのページで表示されます。「行政をHackせよ。」と「リテラシ+学会」は異なる記事だと認識してもらえるとうれしいです。記事の最初の「■」ってところが記事のはじめ&タイトルだなって、思ってもらえると良いです。あと、トラックバック機能はつけていません。
「生涯学習振興法」はじつは読みました。よくわからなかったので割愛しました。そうか、そんなニュアンスの差があったのですね。あと、どうも国民(市民)に対する法律というよりも、国←→都道府県←→地方自治体の行政連携について決めた法律なのかなー?って印象が強かったのですが、素人読みなので、ともかくよくわからなかったのです。
「協同」は、もしかしたら、「協働」の誤植でしょうか。「協働」と「協同」がいつもよくわからなくなります。単語は知っていたのですが、行政系の中でよく使われていて、逆にIT系の人があまり知らない(と思う)単語で、かつ、今回の発表では、「生涯学習」というのをメインとして取り上げたので、省略しました。また、「生涯学習」も一般的には、通信大学とか、文化講座とかを指す言葉、と、誤解している人が多くて、一度に慣れない文化の言葉をあまり出したくなかったのです。それから何より、自分が経験していないので、実感としてよくわからない、というのが正直なところです。たぶん、「勉強会・企業・行政が連携して」ってあたりに絡む言葉ですよね。記事中でも明記したのですが、そうした連携的な活動は、自分が経験してないからよくわからなくて、わからないところはちょっと避けておこう、みたいな。これまた適当ですみません(汗)
こうした言葉を、自治体サイトなどでわかりやすく解説ページを作ってくださると、ありがたいと思います。あと、自治体ごとに、同じような機能をする課も名前がいろいろで、横断的に見る時、わかりづらかったりするので、もっとこう、わかりやすい窓口案内とか何かがあるといいですね。
最後のまとめはとても参考になりました!
今回は、場所を求める問題と、活動形態の問題がちょっと(いやかなり?)混同しちゃってましたね……。(でも、場所の意味と、活動の意味って、どっか重なるところもあって完全に切り離せないものかもな、とも思いました)。
それにしても、こうして、地方公務員の方から、コメントをいただけるのとは、予想の斜め上でした。ありがとうございます!
■ 真正面から取り組むと危険!(RE:"行政をHackせよ。")
はてブコメントいただきました。
こういう勉強会を重ねていくうちと、知らず知らずのうちに行政とITの距離感が詰まっていったりするんだよねぇ。真っ正面から取り組もうととしてもうまくいかない印象があるけど。
[はてなブックマーク - ryuzi_kambeのブックマークより引用]
kambeさん、すっごく大切なご意見、ありがとうございます。
まじめにやってると、なんか、おかしなことになっちゃうってありますよね。
なので、「レベル」じゃなくて「ベクトル」、「段階」じゃなくて「方向性」、ステップアップするんじゃなくて、そこに留まっていいんだよ。と、行政窓口の話のところでしました。
「公共施設を、自分たちが自分たちのための自学自習の場として使うだけでいいんだもん」でも、十分だと思うんですよ。奉仕だ地域社会に貢献だって、あれもこれもそれもって、手を出さないで、「うちんとこは、これ以上やらない」ってラインを引く。そのベクトルにとどめちゃう。それが持久力ある勉強会を開催するひとつのコツかもしれないですね。
■ KPI?@勉強会カンファレンス2009
よくわからないのだけれど、書いておこう。
Keep (今回うまくいったこと)
- id:hanazukinに会えた。話せた。一緒に仕事できた。(じつは何年か前から、ある人を介して存在を紹介されていてずっと会いたかったのだ!)
- ハンドル名で性別をわからせない(笑)
- 現金扱う受付って意外に大変なんだよってのを、わかって欲しかった人にわかってもらった(笑)
- 黒字になってよかった。
Problem (問題・反省点)
- 受付と発表という、「自作」「自演」両方するのは大変。ふつーには、無理。(ふつうって思われたらいやん)
- 運営の追い込みが1週間前になってから活発になったけれど、もっと余裕を持って始めたほうがよかった。
- 受付中に、「赤字になったらどうする?業者への現金払い時に受付金額が万単位で不足していたらどうする?」という危機感が浮上。あらかじめ考えておく問題だった。(結構プレッシャーになった。結果的には足りました。この問題はあとで詳細を書く……と思う)。
- Googleグループが重い。ページ機能が使えない。
- 来場者の男女比構成をちゃんと統計とってませんが、おおよそ9:1くらいでした。それに対して、受付スタッフ(5名)をした男女比構成は2:3で女性の方が多かった。これはジェンダー的な何かがあるのか、こう、何か、気になりました。また、登壇者がそのうち3名いました。
Try (今後に向けての改善点・提案)
- 運営スタッフと発表者は、分けること。兼任させない。
- 人に仕事をふる、振り方。抱え込まない。抱え込ませない。
- 受付設計は、2~3週間前から始めること。1週間前にはできていること。
- タイムテーブルも、1週間前にはできていることが望ましい。
- もっと運営設計・情報の集約にwikiやタグを活用しよう。
- 「公式サイト」ってどこ?(疑問か。ATNDは「勉強会カンファレンス2009」の公式サイトであって、「勉強会勉強会」の公式サイトはGoogleグループ?)
- ATND管理者って複数人にできるなら、複数人にした方がよい。
- 会計ページを公式でつくること。複数人が編集できること。←お金の動きは、団体の動き。
- 運営に必要な物品、消耗品(主に受付事務品)をどう扱うか、会として取り決めるといいかも。個人の負担にさせすぎない。
■ アウェー
「ネットを深く掘る」とは、「アウエィでありかつ同時に当事者である」という経験の総量のこと
[最高クラスの「荒らし」としての梅田望夫 - アンカテより引用]
アウエィの試合は、地球の裏側まで追いかけていって見る価値があるっ!
■ タイムキーパー
タイムキーパーの役割は「時間通りに進めること」ではなくて、 「限られた時間の中で最大限の利益を参加者に与える」ことなので、 最大限の利益を最も分かっているセッションリーダーに判断材料を与えるのが良い