2009年06月10日(Wed)
■ Information Technologyと受付 ~受付をしてシステム設計を体験しよう~
ちょっと軽い雑談風味で書きます。
勉強会カンファレンス2009で発表をさせてもらったレポートはすでに書きましたが、事前準備として大変だったのが、発表よりもむしろ、受付でした。忘れないうちに書いておきます。
わたしは30人規模と80人規模のイベントをかつて開催したことがあるのですが、感覚として、30人あたりを境に、受付負荷は、かなりかわります。
これね、経験するとわかるんだけれど、業務分析とかシステム分析とか上流工程やっている人は、体験してみるとすごくいいと思いますよ。業務を実体験できる場として使えます。機械だけで処理できない、接客システムとか、どういう部分が機械化(プログラミング化)できて、どういう部分が人が処理する必要があるのか。そういうのを一通り体験できる良いチャンスです。
どんな勉強会やイベントでも、受付って発生してくるシステムですよね。ITって、Information Technology という言葉の略語で、転じて、情報処理やコンピュータやインターネットを総称するような言葉になっていますが、受付もInfromationって言います。まさしくINとOUTの接点の情報を種々扱う、総合的な窓口です。IT系だからこそ、受付をおろそかにせず、そこからシステム作りを体験してみるのは、繰り返しますが、ほんと良いチャンスだと思います。
受付をする人は、単なる雑用スタッフなんかじゃなくて、システムエンジニアだって胸張っていいと思います!
受付と来場者数
まず、人数規模で、閾値が何かありそうというのは次のあたり。
- 10人まで
- その場でなんとか対応できる。
- 30人まで
- 事前準備が必要になる。(受付設計)。
- 当日打ち合わせで受付スタッフが2~3名いるとよい。
- 50人以上
- 事前準備が必要になる。(受付設計)。
- 事前打ち合わせを受付スタッフとしておく必要がある。
- 受付の時間などによるけれど、スタッフは4~5名いるとよい。
- 400-500人規模(shino 未体験ゾーン)
- 入場料を扱う場合、事前チケット発行を検討する
受付事前準備
事前準備としてはこんな決めておくといいです。
- スタッフ
- スタッフのタイムテーブル
- 現金を受付で扱う場合は、現金責任者を決めておくとよい
- 場所
- テーブルや椅子の個数
- 用意するもの
- 来場者名簿
- 定規&ペン
- 電卓(これは携帯などの電卓機能じゃなくて、ちゃんとした電卓のが便利です)
- 財布(100均などに売っている、いくつか仕切りのある小物入れで可。仕切りがあるってのがポイント。レシートや領収書、お札、小銭を分けて入れられると便利)
- 小銭ケース(これも100均で売っています。集金額にもよりますが、500円用のがあると便利)
- 会計トレー(これも100均で売っています。お金を受け取る受付をする場合、あると便利)
- ノート、または、紙。(集計をするメモ書きや、伝達事項を書いておくなど、いろいろ便利)
- その他
- 受付業務フロー
受付設計の要素
さらに、受付設計をするさいの受付要素として次のものが加わってきます。
- 入場料、参加費など現金の取り扱いをするか
- プレス(記者)対応をするか(名刺を頂戴し、主催者に渡す)
- 来場者カテゴリを決める
- カテゴリに従ったチケット発行など
- 配布物の有無
- 名札
- 来場者カテゴリを示すタック
- タイムテーブル
- イベントに必要なペーパー類
- 宣伝チラシ
受付設計ポイント
受付設計ポイントは次の3つ。
- 来場者カテゴリ設計
- 受付作業フロー
- 来場者名簿設計
受付事後報告
事後報告としては次のような点があります。
- 来場者数
- 会計報告
- レンタル品など返却報告
勉強会カンファレンス2009の反省点
- 会場側との連絡窓口を作り忘れた。 orz.
何を意識して受付設計するといい?
懇親会の席で、「ダンドリをするコツってありますか?」って質問をされました。
わたしが受付に限らずダンドリをするとき、イメージするのは、こんな感じです。
- 人(来場者、スタッフ)=CPU(動く)
- 場所=メモリ空間(展開する)
- タイムテーブル=HDD(ディレクトリやファイルで整理)
あとは、IN と OUT に何があるのか。いわゆるひとつのAPIの設計と一緒です(たぶん)。
もーちょっと書くと、「ケツ(締め)の時間」を意識する。何の締めが何時なのか。そこから逆算して、締めの時に出力するものは何なのか。出力するものが決まれば、あとは自ずと、入力するものや、処理は決まってくると思います。