2014年06月07日(Sat)
■ ボイストレーニング at コミュニティセンター 4回目
今日から新しい課題曲が始まりました。
"summertime"です。先生曰く、「夏なのでこの曲にしました」。ガーシュインが黒人ミュージカルのために作曲した曲です。歌詞はこんな感じです(先生の解釈をやや日本語置換しました。先生曰く、easyだし、good lookingなのよ!って英語のままです。それは正しいしその場ではとても伝わったのですが、日記にすると伝わらないので)。
夏の日に生きるのは気楽なものだ。魚は跳ねるし、綿は高く育っている。お父さんは裕福だし、お母さんはしあわせそう。だから、静かにね、小さな赤ちゃん、泣かないで。 いつか来る日の朝、あなた起き上り新しい歌を歌って、翼でもって空高く舞い上がる。もしも、その時、あなたが北部へ向かうとしても、止めはしないよ。それまでお父さんとお母さんは立ってあなたを守っているから。
そんな曲だと教えてもらいました。
そして、この歌詞に見えるしあわせそうな家庭の情景の背景も教えてもらいました。
この曲は南北戦争が終わった後、奴隷解放がなされた南部の黒人のことを歌った歌で、奴隷解放はされたけれど、経済や労働環境はもっと悪化し、南部は夏になると湿度も高く気温も高く、日本の蒸し暑い夏以上に過酷な環境になるそうです。夏の日は決して楽なことではないのですね。
そんな過酷な環境で、生活のために一日、畑で綿摘みをするという労働に黒人は従事してました。生活は貧しいし、教養もない(歌詞はかなりブロークンイングリッシュと言うのでしょうか。省略された表現があります。当時の黒人英語では"You are"というところを"You is"など文法もかなり誤ったものが使われてて、ガーシュインはあえてそのような英語を歌詞に入れたと先生は解説してくれました)。
けれど、赤ちゃんの誕生は嬉しい。いつか成長して、この苦しい生活を捨てて、暮らしやすい北部へ行くと言い出しても、止めないよ、と。赤ちゃんが自立して歩き出すまで、両親はしっかり立ってその成長を守るよという、愛の歌です。(先生にかかると、すべて愛の歌になるのが素晴らしい)。
これからのレッスンも楽しみです。