2012年02月06日(Mon)
■ 『荒野へ』ジョン・クラカワー 著
カウンタカルチャ自己検証の書物。 20代のインテリ青年が全てを捨ててアラスカの荒野へその土地のものだけで暮らす理想に燃えて行ったが4ヶ月後に餓死状態で発見された。
クラカワーは自分自身の過去をこの青年に重ねつつ、残された手記、証言から青年が荒野へ、そして死に至った過程をルポルタージュする。
いわゆるカウンタカルチャ本かと思いきや、主人公が亡くなっているので、その点については痛烈な批判も受け入れ記されている。
途中まで読むのがとてもしんどかったが、途中からカウンタカルチャに対する自己批判本だと割り切ったら、そこからはすんなり読めた。そして後半にゆくにつれて、やはり旅に自分の魂の旅を重ねるカウンタカルチャの本だった。