2012年01月26日(Thu)
■ 『垂直の記憶』山野井泰史 著
ヒマラヤの登れた山、登れなかった山、そして最後に雪崩にあい指を凍傷で失うことになったギャチュン・カン北壁について、七つの章にわけて綴られている。
登山の中でも、垂直に切り立つ岩壁を幾日もかけて垂直によじ登ってゆく。ともかく、読んでいてすがすがしい登山。 雪崩にあたり、遭難しかけた時も誰のせいにもせず、自分に誤りがあったとは思うがそこで自暴自棄になったりパニックに陥らず、ただただ冷静に生き残ることだけを考え、身体を動かし、戻ってくる。
この前に読んだ本が気が滅入るようなエベレストの遭難事故の話しだったので、なんだかこの本にずいぶん救われた。