2009年09月08日(Tue)
■ O'Reillyの理想とする為政者のありかた。
米国でオライリーメディアが政府2.0サミット(Gov 2.0 Summit)(via.オライリーが新たにしかける「政府2.0カンファレンス」をやっているのをtwitter中継でみかけました。
そのなかで、どうやら、Tim O'Reillyが講演の最後を老子の言葉でしめくくったようです。
"When the best leader leads, the people say `we did it ourselves`" Lao Tzu O'Reilly、老子の言葉で締めくくりやがったぞw #Gov20Summit (via.@kimkeio http://twitter.com/kimkeio/status/3839724691 http://twitter.com/kimkeio/status/3839745006
すぐに引用箇所をあたってみたところ、これは老子第十七章の言葉らしきことがわかりました。日本語訳をあげます。
最上のリーダーはね、治めることに成功したら、あとは、退いて静かにしている。すると下の人たちは、自分たちのハッピーな暮らしを「おれたちが自分で作り上げたんだ」と思う。これが道の働きにもとづく政治なのだ。これは会社でも家庭でも同じように通じることなんだよ。 (加島祥造訳「老子」第十七章 最上の指導者とは より)
加島訳の第十七章には次のような指導者像が描かれています。
- 一番上等なリーダー
- 自分の働きを人びとに知らさなかった。
- その次のリーダー
- 人びとに親しみ、褒めたたえられ、愛された。
- その次代のリーダー
- 人びとにおそれられるものとなった。
- さらに次の代のリーダー
- 人びとに侮られる人間がリーダーになった。
そして、ダメな為政者のあり方をこんな風に書いています。
人の頭に立つ人間は、下の者たちを信じなくなると、言葉や規則ばかり作って、それでゴリ押しするようになる。
反面教師としたいものです。